犬や猫などの愛玩動物の場合、注射でササッと済ませてしまう麻酔ですが、獰猛な猛獣の場合はそうはいきません。猛獣の治療をする際にも当然ながら麻酔を打つ必要があるのですが、獣医はそんな時のためにある技を身につけているのです。

猛獣に麻酔を打つ方法

ライオンやクマなどの肉食動物はもちろんのこと、大型の草食動物でさえ、治療の際に大人しく麻酔注射を受けてくれるとは限りません。そんな時は麻酔銃を使う場合があります。しかし動物園の檻の中にいる至近距離の場合や、小型の動物の場合には麻酔銃の威力が強すぎるため、使用できない場合も多いです。

そんな場合の最終手段として、獣医は吹き矢を使って麻酔を打つのです。吹き矢の役目は麻酔だけにとどまらず、予防接種を始めとした薬品の投与にも一役かってくれます。

しかし動物の体であればどこを狙ってもいいわけではなく、筋肉のしっかりしている尻や肩を狙う必要があるため、獣医は正確に吹き矢を命中させるためにそれ相応の訓練をしているのです。