ラクダは砂漠という過酷な環境下に適応するために、優れた進化を遂げました。強烈な砂嵐から保護するため、目には長いまつ毛が生えており、鼻の穴は自由に閉じることが出来ます。もう一つは昼間の暑さ対策です。40℃を超える猛暑の中、ラクダはどのようにして暑さを乗り越えるのでしょうか。

ラクダのこぶはこんなにも万能だった

砂漠には言うまでもなく水が自由に摂取できる環境ではありません。そんな中を大量の荷物と人間を乗せて移動するラクダのエネルギー源は、あのこぶにあるのです。

一説によると、ラクダはこぶの中に大量の水分が貯蓄されているから、水を飲まずに平気でいられるのだという話がありますが、これは全くのデタラメです。あのこぶの中身は「脂肪」です。

人間でいうところの皮下脂肪が全て一箇所に集まっていると考えて良いでしょう。脂肪は熱を通しにくく、その塊を背中全面に背負うことで、断熱材の働きをしています。さらには体を動かすために必要なエネルギーは脂肪として大量に貯蓄されるため、長時間の栄養補給を行わずとも、動き続けることが出来るのです。

砂漠の長旅を終えたラクダは自慢のこぶがペッタンコになってしまい、またこぶにエネルギーを蓄えるために、水を80~100リットルほど飲み干してしまうというからさらに驚きです。