冬の味覚の王様、カニ。年末年始にはご馳走としてカニを丸々茹でた状態で食卓に並ぶ家庭も多いでしょう。カニの甲羅をよくみると、黒い粒々が付いていることがあります。

粒々の正体

じつはこの黒い粒々は「カニビル」という寄生虫の卵なのです。カニビルは海に生息するヒルの一種で、体長は約10cm程。魚類の体液を吸って生きています。しかしカニの体液を吸っているわけではありません。

カニビルが生息している海底は泥に覆われているため、卵の産み付けやすい硬い甲羅を利用しているのです。海底に岩や他の甲殻類がいた場合には、そこにも産み付けることからも、カニの甲羅や体内に寄生する生物でないこと分かります。