助けたに連れられて、竜宮城に行ってみて帰ってきたらおじいさんになってしまう、童話『浦島太郎』。そもそも子どもたちにイジメられていた亀は浜辺で何をしていたのでしょうか。

今回の雑学では、浦島太郎に登場する亀についての考察をしてみましょう。

亀はメスである可能性が極めて高い

イジメられていた亀を助けた浦島太郎は、亀の背中に乗って海中深くにある竜宮城へと導かれます。背中に乗れるほどの大きさ、深海を泳ぐ事のできる生態から、亀の種類は間違いなくウミガメであると言えます。

ウミガメの産卵シーンは、泣きながら卵を次々と浜辺いっぱいに産卵するイメージが強いでしょう。まさに散乱するほどの量を産卵するのです。

卵は砂浜に埋められ、地中で約2ヶ月を過ごします。ウミガメは基本的に海の中で一生を過ごすのですから、海中で産卵しても良さそうなものですが、どうやら孵化に必要な環境が砂の中で作られているようです。卵から帰った子亀は、本能的にすぐに海へと向かい、海中で一生を過ごすのです。

ウミガメが自ら陸に上がる可能性は極めて低く、まずあり得ないと考えても良いでしょう。ウミガメが陸に上がる時は産卵するための準備期間や産卵時のみ。つまり浦島太郎が助けた亀は、産卵のために陸に上がったところを、悪ガキ達に見つかってしまったメスの亀であるというワケです。