お店の閉店間際になると、必ずと言っていいほど『蛍の光』が店内に流れてきます。しかし実はこの曲は、卒業式などで歌う『蛍の光』とは別物なのです。

『蛍の光』の発祥

『蛍の光』の原曲はスコットランドに古くから伝わる民謡『オールド・ラング・サイン』が元になっています。『オールド・ラング・サイン』は現在でも韓国やヨーロッパ、アメリカなど世界全土で広く歌われ続けており、日本独自の歌というわけではないのです。

日本では明治10年代初頭に、教育者でもあり作詞家でもある稲垣千穎(いながき ちかい)によって歌詞がつけられ、『蛍の光』として誕生しました。

お店の閉店時に流れるのは『蛍の光』のBGMだと思われていますが、実は原曲である『オールド・ラング・サイン』を3拍子のワルツ風に編曲したもので、日本では『別れのワルツ』という曲名で『蛍の光』とは別の曲として完成されているのです。