『愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない』。これは日本を代表するロックバンド「B’z」が1993年3月に発売したシングルCDの曲のタイトルです。90年代はこのような長いタイトルをつけた曲が流行りました。では、日本最も長いタイトルがついたとは何なのでしょうか。

日本一長いタイトルの曲名とは

それは2010年3月8日に発売されたヴィジュアル系バンド「レム」がリリースした楽曲で、そのタイトルは次の通り。

拝啓、大好きなキミへ。誰かに手紙というものを書くのは初めてです。最初で最後の手紙を書きます。キミは覚えていないだろうけど、初めて会った時のこと。涙を見せながら必死に笑顔を作るキミは、どこか寂しくて、奇麗で、僕が生きてきたこの世界のものとは思えないほど繊細でした。それは温かい陽射しのような、優しい春風のような、雨上がりに架かる虹のようで。僕の生きる真っ暗な世界に温もりと色をくれた。キミに触れた時、僕は初めて生きていることを感じることができた。だけど。いつしか僕らは大人になり、キミとの日々はいつからか日常になった。押し殺したはずの真っ黒な渦が世界を飲み込んでいく。苦しくて苦しくて、痛くて辛くて。キミとの思い出が、キミとの日々が色を失っていくのがただ怖かった。だから。僕は僕を終わらせる。温もりが冷めないうちに。色を失わないうちに。キミはきっと勝手だと僕を罵るだろう。でも誰かのために生きるなんて奇麗事、僕には似合わない。僕が色を失わないうちに、温もりを抱いて逝きたい。生きたいキミと、逝きたい僕。幸せの守り方は一つじゃない。考え方が違うだけ。大好きなキミへ。キミを守れなくてごめん。僕に光をくれてありがとう。先立つ僕を許して。敬具

なんと圧巻の517文字もあるのです。残念なことにレムは同年9月にバンドを解散。今では日本一長いタイトルの曲だけを残し、姿を消しました。