古くから世界中で愛されているオセロ。単純明快なルールが故に、高度な頭脳戦が繰り広げられる、子どもから大人まで誰もが楽しめる人気のボードゲームです。

このオセロは実は日本生まれという事をご存知でしょうか。

今回の雑学では、オセロの歴史についてご紹介します。

オセロとは

8×8マスの中央に白黒のコマを1つずつ配置してゲームスタート。プレイヤーは互いにコマを置いていき、自分の色のコマで相手のコマを挟んだら、自分の色のコマにすることが出来るというもの。もはやルールの説明は不要ですね。

最終的に手コマの多い方の勝ちという単純なルールですが、盤面が格子型に区切られているフィールドのため、四隅を取った方が圧倒的に有利になります。そのため、プレイヤーは何手も先を読んでプレイする必要があり、将棋やチェスに並んで頭脳戦がものをいうゲームになっています。

オセロの誕生

オセロは1973年に長谷川五郎という学生によって考案されました。当時は戦後まもなくの時期だったため、開発当初のコマは牛乳瓶のフタを使用していました。現在使われているオセロのコマの直径は34.5mmで、牛乳瓶のフタとほぼ同じサイズなのにはこういったルーツがあるからなのです。

海外ではこれ以前から『リバーシ』と呼ばれるオセロと全く同じルールのボードゲームが存在しています。1981年にオセロの開発者である長谷川五郎が執筆した『オセロの打ち方』という書籍の中にも、オセロの原型としてリバーシが紹介されています。少なくともリバーシの影響を受けてオセロが完成したと言えるでしょう。

「オセロ」ってどういう意味?

ゲーム名の『オセロ』とは、シェイクスピアの戯曲『オセロ』から名付けられました。

この戯曲の内容は、黒人の将軍オセロと、その妻の白人のデスデモーナの恋愛物語で、妻の浮気を疑ってオセロは妻を殺害、しかし真実を知ってしまったオセロは最後に自殺をしてしまう。というもの。

黒と白のコマをそれぞれの配役に見立て、めまぐるしく変化していく心境をゲームで上手く表現できているといえます。オセロの盤面が緑色なのも、将軍オセロが平野で戦うイメージを表現しているのだそうです。

やっぱりオセロは日本人が強かった

将棋やチェスといえば日本人の羽生善治が神の如き強さを誇っていますが、日本生まれのオセロの世界大会でも日本は圧倒的な強さを誇っています。

世界オセロ選手権は1977年から開幕され、1987年からは団体戦も開催されるようになりました。個人戦では2015年までの39大会のうち、29大会で日本人が優勝。団体戦では2015年までの29大会のうち、13大会で日本チームが優勝。しかも個人戦では2009年から日本人の7連覇、団体戦では2005年から11連覇を達成しています。

ぜひ今年も日本チームが優勝し、連覇の記録を塗り替えることを期待しましょう。