1972年1月26日、コペンハーゲンからベオグラードに向かうルートを航行していたJATユーゴスラビア航空367便は、テロリストによって空中爆破されてしまいました。

JATユーゴスラビア航空機爆破事件

上空10160mで爆破された飛行機は空中で分解。搭乗していた乗員6名と乗客22名の命は絶望的であると諦められていました。しかしそんな中、客室乗務員であった ヴェスナ・ヴロヴィッチだけが、いくつかの複雑骨折を負いながらも生存したのです。

彼女は空中分解した機体の破片の中に閉じ込められるように落下し、山の斜面を滑るように着陸したことで、衝撃が最小限にとどめられたおかげだと言われています。さらに幸運なことに、着陸からわずか45分で救助隊に発見され、処置を受けたことも重なりました。

この記録は「パラシュートなしで最も高い高度から落下して生還した記録」として、ギネスブックにも認定されています。