1853年7月8日。現在の神奈川県である浦賀沖に来航したペリー艦隊。当時、日本は外国との貿易を行わない鎖国状態を保っていました。そこでペリー達が来航し、開国を求めてきたのです。この艦隊は真っ黒に塗られていたことから「黒船」と呼ばれていました。ここまでは学校の授業で習ったと思いますが、そもそもなぜ黒船は黒く塗られていたのでしょうか。

黒の役割

一見すると、真っ黒に塗ることで相手国を威圧することが出来ると捉えられがちですが、本当の理由は全く違いました。黒船の黒い色の原料は「コールタール」と呼ばれるものです。コールタールは石炭を焼くことで精製することの出来る粘着性の高い液体で、防腐剤の効果があるのです。

現代のようにコンクリートや鉄板などの技術がなかった時代。木材で作られた船で航海するためには、木材が腐らないようにする事が一番重要であるとも言えます。この事から船全体にコールタールを塗った結果、黒船というものが出来上がってしまったのです。