例えば病気の一種である「風邪」は、正式には「風邪症候群」という名前です。病気の症状は大抵の場合は略されて呼ばれていたり、まったく違う呼び方をされていたりします。また、人間には人それぞれのに外見の違いがあり、その特徴の名前もまた正式名称ではない呼ばれ方をしています。

今回の雑学では、クイズ形式で人体に関する正式名称をご紹介します。

今回ご紹介する正式名称一覧

次に羅列するのは、身体の名前や特徴、病気、その症状の正式名称です。後ほど答え合わせを行いますので、いくつ正解するか挑戦してみましょう。一覧は難易度が簡単なもの順に並んでいます。

  • 季節性アレルギー性鼻炎
  • 縮毛(しゅくもう)
  • 先天性音楽機能不全(せんてんせいおんがくきのうふぜん)
  • 急性腰痛症(きゅうせいようつうしょう)
  • 急性虫垂炎(きゅうせいちゅうすいえん)
  • 第三大臼歯(だいさんだいきゅうし)
  • 黒子(こくし)
  • 眼前暗黒感(がんぜんあんこくかん)
  • 空隙歯列(くうげきしれつ)
  • 上顎前突(じょうがくぜんとつ)
  • 下顎前突(ががくぜんとつ)
  • 横隔膜痙攣(おうかくまくけいれん)
  • 痂皮(かひ)
  • 足白癬(あしはくせん)
  • 口蓋垂(こうがいすい)
  • 鶏眼(けいがん)
  • 筋挫傷(きんざしょう)
  • 雀卵班(じゃくらんはん)
  • 齲蝕症(うしょくしょう)
  • 頸肩腕症候群(けいけんわんしょうこうぐん)
  • 腓腹筋痙攣(ひふくきんけいれん)
  • 尋常性痤瘡(じんじょうせいざそう)

正解一覧

季節性アレルギー性鼻炎

花粉症

季節性という単語から正解が分かった方も多いでしょう。ちなみに就寝中に花粉を吸ってしまい、目覚めると同時に症状が発生することを「モーニングアタック」という。とても強そう。

縮毛(しゅくもう)

くせ毛

ストレートパーマのことを縮毛矯正とも言うように、縮毛はくせ毛のこと。縮毛は遺伝します。アメリカ、アフリカ系の黒人はそのほとんどが強めの縮毛ですが、これは太陽の熱から頭皮を守るためのもの。さらには髪の毛の間に空気が入り込み、温度の上昇も防いでくれるそうです。

先天性音楽機能不全(せんてんせいおんがくきのうふぜん)

音痴

生まれ持って音楽の機能が働いていない。いわゆる音痴である。音痴とは「優れていないこと」を指す言葉であるため、運動音痴など、音楽以外でも使われる事があります。音楽に対する音痴には二種類あり、一つは「運動性」、もう一つは「感受性」と呼ばれる。運動性は緊張などで筋肉の働きに乱れが生じているだけで、普段は普通に歌えるし音程も聞き取れる。感受性はそもそも正しい音程を聞き取れていないため、歌う場合も音痴になってしまう。

急性腰痛症(きゅうせいようつうしょう)

ぎっくり腰

ぎっくりという言葉には「急に」や「不意をつかれて」といった意味があるため、急に腰が痛くなることをぎっくり腰と呼ばれるようになりました。

急性虫垂炎(きゅうせいちゅうすいえん)

盲腸

盲腸は長さおよそ7cmほどのミミズ状のものが、大腸からはみ出ている部分。大腸の一部。急性虫垂炎が発症すると、右下腹部に激痛が走ると言われ、手術で切り取るか、薬で散らす方法がある。盲腸自体にはなんら生命維持に関わる機能はないらしく、予防のために取ってしまう人もいるほど。前日の夜に謎の高熱、下痢、嘔吐などがあった場合、急性虫垂炎になる可能性が高いようです。

第三大臼歯(だいさんだいきゅうし)

親しらず

親しらずは全ての人が生えてくるわけではありません。親しらずが生えてくるのはおよそ20歳を超えたあたりからで、親が生えてきた歯を見ることが出来ない(親の死亡や子どもの巣立ち)ことから名付けられました。

黒子(こくし)

ホクロ

平安時代には、胎児の時に母親のお腹の中で付けられた何かのカスである。というところから、「ははくそ」と呼ばれていました。ちなみにホクロには二種類あり、一般的なものを「単純黒子」、盛り上がった大きいものを「色素性母斑」と呼びます。

眼前暗黒感(がんぜんあんこくかん)

立ちくらみ

立ちくらみは脳の血流が悪いことから引き起こされる。とはいえ頻繁に立ちくらんでしまう場合は、心臓、胃、自立神経系などの病気を疑う必要があるようです。

空隙歯列(くうげきしれつ)

すきっ歯

すきっ歯とは歯と歯の間に隙間が開いている歯並びのこと。本来生えるはずの歯が生えてこなかったり、アゴと歯のサイズが合わなかったりすることで起こる。

上顎前突(じょうがくぜんとつ)

出っ歯

おしゃぶりをいつまでもしていた、鼻呼吸が上手く出来ずに口呼吸ばかりしていた、親の遺伝。などが原因となるようです。

下顎前突(ががくぜんとつ)

しゃくれ

前歯でものを噛む、下の前歯を舌で押す癖、親の遺伝。などが原因となるようです。大抵の場合は余分な歯を抜歯して、矯正することである程度のしゃくれなら治療可能。

横隔膜痙攣(おうかくまくけいれん)

しゃっくり

肺を動かすための横隔膜が痙攣して起きるのがしゃっくりの正体。咳、アルコール、たばこなど、刺激を与えることで発症することが多い。

痂皮(かひ)

かさぶた

「かさ」とは傷のこと。その上にできるフタだから「かさぶた」という。ちなみに筆者の出身県では「かさびた」と呼ぶことがありますが、北陸地方や甲信越地方などの方言のようです。

足白癬(あしはくせん)

水虫

水虫は雑菌による感染症です。その昔、田んぼで農作業をしている人が水虫になり、水の中の虫にさされたからだ。と思われたのが語源となっています。

口蓋垂(こうがいすい)

のどちんこ

人間だけが持つと言われている「のどちんこ」。その役割は今もなお正確には解明されていません。

鶏眼(けいがん)

魚の目

鳥の目なのに魚の目。鶏眼はこの病気を指すドイツ語を日本語訳したもの。魚の目は日本人が独自に名乗りだしたもので、魚の眼に似ているから、魚を食べるとできるから、などといった説がある。

筋挫傷(きんざしょう)

肉離れ

同じ「挫」という文字が使われる怪我として「捻挫」がありますが、こちらは靭帯の怪我。肉離れは筋肉の怪我になります。

雀卵班(じゃくらんはん)

そばかす

読んで字のごとく、スズメの卵に似ている班点だからというのが語源です。

齲蝕症(うしょくしょう)

虫歯

虫歯菌は伝染して初めて感染するといわれており、生まれたばかりの赤ちゃんに対して両親がキスをしたり、食べ物を介してうつったりと原因は様々ですが、無菌状態の場所で隔離して育てれば、歯磨きをしなくとも、砂糖を塗ったまま放置しても決して虫歯にならないと言われています。

頸肩腕症候群(けいけんわんしょうこうぐん)

肩こり

肩こりが指す部位が「肩」だけなのは日本だけで、海外では「首筋、背中」などの疾患を指す場合が多いようです。

腓腹筋痙攣(ひふくきんけいれん)

こむら返り

いわゆる「つる」という現象のこと。「こむら」とは「ふくらはぎ」の事を指す言葉ですが、実際は全身の筋肉のどの場所でもつる可能性はあります。

尋常性痤瘡(じんじょうせいざそう)

ニキビ

ニキビは皮脂をエサに繁殖するアクネ菌が原因で起こる炎症。アクネ菌は誰しもが持っている細菌で、思春期のホルモン分泌が盛んな時期に、皮脂量が増えるのでニキビになりやすい。しかしアクネ菌と共に生きている以上は、大人であろうがニキビにはなる。


いかがでしたでしょうか。今回は身体の名前、病気の症状の中から厳選した22個のネタをお送りしました。医学の世界は雑学の宝庫で、まだまだネタが尽きることはありません。また次の機会に面白いネタをまとめてお送りすることとします。