首にいくつもの真鍮のリングを付け、首を長くする部族をテレビなどで見たことがある方もいるでしょう。しかし彼女たちの首の長さは、私たち日本人と何ら変わりはないのです。

首長族とは

首長族とは、ミャンマーやタイに住む「カヤン族」という民族で、冒頭で“彼女たち”と表現したように、リングを付けるのはこの民族のうち女性だけです。なぜ首を長くするのか、それには宗教的な理由などが諸説あり、どれも確信にいたるものがないのでここでは割愛します。

彼女たちは小さな頃から首輪を付け、年齢とともにその本数を多くしていき、長い人では数十センチにもなります。しかし医学的には首は全く伸びていないというのです。

正確には首が伸びているのではなく、真鍮のリングの重さによって鎖骨の位置が下がり、それに伴って肩の位置が下がります。つまり首が伸びているのではなく、極度の撫で肩になってしまっているということなのです。これが真鍮のリングのおかげで、首が長く見えているのです。