60歳を迎えた人は還暦のお祝いとして赤いちゃんちゃんこが贈られます。赤いちゃんちゃんこを着て親族と記念撮影する、そんな行事も珍しいことではありません。しかし一体なぜ赤いちゃんちゃんこを着る習慣ができたのでしょうか。

赤いちゃんちゃんこは赤ちゃんのもの

赤いちゃんちゃんこは室町時代の末期に中国から伝わりました。昔は医学が発達しておらず、生まれて間もない赤ちゃんが命を落とすことは珍しいことではありませんでした。そこで、魔除けの意味を込めて赤いちゃんちゃんこを着せていたのです。

そして還暦とは、同じく中国から伝わった「十干十二支」という暦に起因します。十干十二支の暦では60年周期で暦が繰り返されるとされ、60歳を迎えた人間は赤ちゃんに還ると信じられていたのです。

そこで、生まれて間もない赤ちゃんと同様に、長寿の健康を願ってお祝いに赤いちゃんちゃんこを着せるようになったのです。