似たような言葉で、どちらも菌を死滅させるのには違いはありませんが、大きく違う点が一箇所だけあるのです。

今回の雑学では、「滅菌」と「殺菌」の違いについてご紹介します。

菌の種類は様々ある・・・から?

菌と聞くと良いイメージを持つことはあまりないかも知れません。O-157などの食中毒の元となる菌や、毎年流行するインフルエンザも菌による仕業です。しかし菌には体に良い働きをする菌も存在します。ビフィズス菌などが有名なところですね。これらの菌を総称して、体に良い菌を「善玉菌」、悪い菌を「悪玉菌」と呼びます。

「外から帰ったらまず手洗い、うがい」と言われますが、消毒用石鹸や洗剤には滅菌消毒と殺菌消毒の記載が書いてあることがあります。

これらの違いは、どの菌を殺してくれるのか。というところにあります。「滅菌」とは「殲滅(せんめつ)」という言葉にも使われるように、全ての菌に対して攻撃を行い、殲滅させてしまいます。一方の「殺菌」は、病原菌となる菌にのみ作用し、死滅させる効果を持ちます。つまり善玉菌は残しつつ、悪玉菌だけを退治してくれるのです。

滅菌消毒は殺菌消毒よりも消毒力が高いので、医療品などの消毒の際に多く用いられるようです。