近年ではより明るく、より長持ちなLEDライトの普及が急速に進み、蛍光灯の使用率は減少傾向にあります。近々、蛍光灯の製造が終了することも公言されており、長い歴史に幕を下すことになりそうです。

蛍光灯の歴史

そんな蛍光灯が日本で初めて実用化されたのは1940年8月27日のことでした。この年は神武天皇の即位から2600年目に当たるとされたことから、国をあげて「紀元2600年記念行事」と呼ばれる様々な催し物が開催されました。

その中の一つ、法隆寺金堂壁画模写事業において蛍光灯が日本で初めて使われたのです。

壁画を照らすために、熱がなく明るい照明が必要とされ、前年の1939年に東芝が試作品を完成させていた、20W昼光色蛍光灯を136灯も使用し、事業に臨んだのです。

翌年の1941年には「マツダ蛍光ランプ」として、昼光色15Wと20Wを正式に発売開始しました。その後も数多くの改良が重ねられ、私たちの生活には欠かせない照明器具として大いに活躍してくれたのです。