決まった時間になると「ポッポー、ポッポー」と鳴きながら時間を知らせてくれるハト時計。日本でもお馴染みのカラクリ時計ですが、この時計は日本だけでなく世界中に存在します。

ハト時計の成り立ち

ハト時計の起源はドイツのシュヴァルツヴァルトであるとされます。17世紀には時計商人が背中に時計を背負い、行商していました。ドイツではハト時計は「クックス・ウアー」と呼ばれており、日本語で「カッコウ時計」と訳します。これはアメリカ圏でも同じです。

そう、じつはハト時計から出現する鳥は、ハトではなくカッコウだったのです。

日本ではカッコウといえば閑古鳥をイメージしてしまうことや、カッコウは托卵といって、自分の子どもを他の鳥に育児を任せてしまう習性があることなど、その印象はあまり良いものといえません。

そこで、日本ではカッコウ時計ではなく、平和の象徴であるハトにちなんで、ハト時計として売り出しているのです。