セーラー服といえば女子中高生の制服としてのイメージが強いですが、実は海軍の制服が元となっているのです。

今回の雑学では、聞けば納得のセーラー服の機能性と、なぜ女学生用に着られるようになったのかをご紹介します。

セーラー服の始まり

セーラーとは日本語で「水兵」を意味します。その名の通り発祥はイギリスの海軍でした。セーラー服の襟が後ろに異常に長いのにも意味があります。これは海上では風音などによって周囲の音を聞き取りづらいため、襟を立たせることによって集音性を上げる効果が得られるのです。

セーラー服の全部はV字型に大きく開いた形のものが多いですが、これも海に落ちた時など、服を簡単に脱げるようにしているのです。さらにセーラー服にはスカーフが付き物ですが、このスカーフもいざという時は手ぬぐいとして活用できるのです。

後にセーラー服は海軍の幼年学校の制服にも指定されたことから、子どもにセーラー服を着せると可愛いと評判になり、貴族の子どもにセーラー服を着せるようになり、それが一般大衆へと広まっていったとされます。

日本への伝来

日本で初めて学校制服としてセーラー服を採用したのは、1921年の福岡女学院が最初でした。

その後、徐々に日本中にセーラー服が広まっていきます。当時の男子学生の制服は立襟で5つボタンの陸軍の軍服をモデルとした制服を採用していました。それでは女学生には海軍の制服を、といった背景もあったようです。

現在では日本の中学校では50%、高校では20%ほどの学校がセーラー服を採用しています。これから先もセーラー服が完全に廃れることはないでしょう。