雪の降る季節になると「ゲレンデで滑走コースから外れたスキーヤーが遭難し・・・」というニュースが定番になりつつあります。決してゲレンデの指定されたコース以外は滑ってはいけませんが、そうでなくとも万が一遭難した場合の救命方法を知っておきましょう。

大切なのは気力よりも体力

雪山での遭難時で最も大切なことは、体力の温存と体温の確保です。その為にもむやみに動き回ってはいけません。可能であるならばその場でかまくらを作るなどして、寒さをしのぎましょう。これで体力と体温の両方を確保することが出来ます。

次に重要なのが水分の補給です。辺り一面は雪なので、これを食べれば簡単に水分が得られると思ったら大間違い。雪をそのまま食べることで急激に体温が失われ、下痢や脱水症状が起こるだけでなく、1gの0度の氷を0度の水にするのには約80cal必要と言われ、体力までもが奪われるのです。

どうしても雪から水分を補給したい場合は、一度溶かしてから口の中に入れるようにしましょう。何か道具がなければ手のひらで雪を溶かすのも一つの手段です。手のひらの体温が奪われるよりも、水分補給の方が重要な要素だからと言えます。それも嫌な人は、雪を口の中に入れたら、飲み込む前にしっかりと口の中で溶かしてから飲み込むと良いようです。