ハロウィンと言えば、様々なコスチュームに仮装をして「トリック・オア・トリート」の合言葉と共にお菓子を貰い歩く子ども達の姿が思い浮かびます。昨今では日本でもハロウィンの仮装ブームがやってきていますが、他にもハロウィンには欠かせないアイテムがあります。その一つが「ジャック・オ・ランタン」です。オレンジ色のカボチャに顔のような彫り物をして飾りますが、ジャック・オ・ランタンの意味とは何なのでしょうか。

元々はカボチャではなかった

ハロウィンの起源は古代ケルト民族の収穫と先祖を祀る儀式だそうです。その頃はカボチャではなく、カブが使われていました。それがキリスト教の文化圏に広がった際に、カブよりも収穫量が多かったカボチャに変わり、現在のジャック・オ・ランタンになったのです。

ジャック・オ・ランタンを直訳すると「提灯ジャック」となりますが、確かにくり抜いたカボチャにロウソクを灯して提灯のようにしますが、ジャックとは何のことなのでしょうか。この「ジャック」についてはこんなお話があります。

昔々、乱暴者で人を騙すのが得意な男「ジャック」がいました。ある夜ジャックが悪魔に出会い、魂を取られ地獄に落ちそうになりますが、ジャックは、逆に悪魔をだまし、永遠に悪魔に魂を取られず、地獄に落とされないよう悪魔に約束をさせます。地獄に落ちることがなくなり、今までよりも悪いことばかりしていましたが、やがてジャックも年を取り死ぬ時がきました。

ジャックは悪魔との約束があるので、意気揚々と天国に向かいますが、悪いことをしてきたジャックは天国に入れてもらえません。仕方なく地獄に向かいますが、悪魔との約束のために地獄にも入れてもらえません。

行き場所を無くし暗闇を彷徨っているジャックを見かねて、悪魔が少しの火をジャックに渡してくれました。

そして、ジャックはカブの中に火を入れランタンを作り、死後一人きりで行く当てもなく、ただ彷徨い続けるだけになりました。そして、たまに暗い夜道を道に迷ってしまった人を案内してあげる事もあるのだとか。

この逸話から悪魔を追い払ったジャックの火で提灯を作り、悪霊を追い払うために飾るようになったんだそうです。