中世のヨーロッパでは食事の際には銀の食器が使われていました。これはによる暗殺を防ぐためです。

今回の雑学では、なぜ銀の食器が毒殺予防になるのかをご紹介します。

銀の食器は毒殺予防

中世ヨーロッパ時代には、毒による暗殺の被害が非常に多く、その最たるは食事に毒を混ぜ込むといった手法でした。

そこで毒物を口にしてしまうことを未然に防ぐために、器や皿、ナイフやフォークなどの食器類は全て銀で作られたのです。

当時暗殺で使われる毒物は「硫砒鉄鉱(りゅうひてっこう)」と呼ばれる、ヒ素と鉄鉱の化合物です。ヒ素が猛毒であることは、あの凄惨な事件がきっかけで日本の皆さんはご存知かと思います。

この硫砒鉄鉱と銀が接触すると、銀は黒く変色してしまう特質があります。このおかげで食事に混入された硫砒鉄鉱毒を発見するという事だったのです。

この毒物による暗殺はヨーロッパに限ったことではなく、古代の中国などでも同様でした。中国では毒を見つけるために、銀の箸を使っていたそうです。