相撲の取り組みに決着が付くと、勝った力士は審判である行司の前にしゃがみこみ、チョンチョンと手で空を切ったあと、懸賞金と呼ばれる金一封を受け取ります。ではその前の、チョンチョンのジェスチャーは何なのでしょうか。

相撲らしい作法

手で空を切る行為のことは「手刀(しゅとう、てがたな)」と呼ばれ、日本における儀礼の一つです。

例えば、人様の前を横切る際に「ちょっとごめんなさいね」などと言いながら、片手でチョンチョンと空を切ることがあります。この所作も手刀による儀礼なのです。

相撲の場合は懸賞金を受け取る際に手刀を行いますが、この際に漢字の「心」を書いているのです。

心技体が一心になったスポーツならではの作法と言えるでしょう。