今や地下鉄は都心部にはなくてはならない交通手段として、網の目のように地下に張り巡らされています。1915年に東京で日本初となる地下鉄が登場しましたが、それは貨物用のレールでした。旅客用で初めて地下鉄が登場したのはその10年後の1925年の事。それは東京ではなく宮城県仙台の地下を走るレールなのです。

地下鉄の電気代

2017年現在、日本全国に敷き詰められた地下鉄の本数は49路線、駅数は665駅にものぼります。地下鉄の電車は言うまでもなく電気で動いていますが、その電気代は年間122億円。一日に換算するとおよそ3000万円分もの電気が消費されている計算になります。

そんな事情もあり、地下鉄では電気の消費を少なくする工夫がされています。電車を動かす上で最も電気を消費するのが、電車が加速をする時です。そのため、地下鉄の駅の手前は上り坂になっており、逆に駅の出発直後は下り坂になるように設計されています。このお陰で電車は重力の力を借りることになり、余計な電力を消費することなく、減速と加速を行えるようになっているのです。