「左ヒラメに右カレイ」という言葉があります。お腹を下にした時に、顔の位置がどちらにあるかによって見分けるという、見分け方を示した言葉です。しかし実際は顔が左側にあるカレイが存在するなど、一概にこの言葉の通りで判断するのは難しいのかも知れません。

ヒラメとカレイの違い

ヒラメとカレイは似ているようでその生態には違いが多いです。獲物を捕らえる時、ヒラメは海底で周りの色に同化して獲物が来るのを待ちます。肉食なため大きな口と鋭い歯を持っているのが特徴です。

一方のカレイは海底の砂の中に身を潜め、獲物が来るのをじっと待ちます。砂の中からでも獲物が確認できるように目が飛び出ているのが特徴で、獲物もゴカイなどの虫を主食としているため、口は尖っており歯も小さいです。

この特徴を知っていれば、顔の向きだけで判断する必要がなくなります。しかし問題なのは稚魚の時。実はヒラメもカレイも稚魚の段階では普通の魚となんら変わりがない姿をしているのです。体長が1cmを超えたあたりから、顔が片面に寄り出すのだとか。