蜘蛛は羽を持たない昆虫ですが、空を飛んで移動できる事を知っていますか?
今回の雑学では蜘蛛がどうやって空を飛ぶのか、その仕組についてご紹介します。

蜘蛛の産卵からふかするまで

親蜘蛛が卵を産卵する際に、卵を糸に包んで温かい巣のようなもの作ってくれます。この中で卵からふかした子蜘蛛は、一度脱皮をして一回り大きくなってから卵の中から出てきます。一度に数百という子蜘蛛が卵から外の世界に旅立ちますが、この時に子蜘蛛は空を飛んで移動をするのです。

空を旅する子蜘蛛

子蜘蛛は卵から出てくると、空に向かって糸を吐き出します。すると糸は風に吹かれて子蜘蛛は天高く舞い上がり、いずれ糸は切れるもののそのまま風に身を任せて空の旅をするのです。タンポポの綿毛などと同じ原理と言えるでしょう。この行為を「バルーニング」と呼びます。バルーニングで空を旅した蜘蛛は、着地地点で巣を張り生活を開始します。時には思いもよらぬ長距離移動をしてしまう子蜘蛛もおり、飛行機に引っかかっていたり、海上で船に引っかかったりする子もいるようです。

巣作りでもバルーニングは活躍する

蜘蛛が巣を張る際には、支柱となる糸が四方八方に張り巡らされています。この糸を貼る際にも子蜘蛛は勢い良く糸を吹き出して自分の体を移動させ、遠くにある場所にも糸を巻き付けるのです。こうやって完成された巣で生活を始め、また子蜘蛛を出産してバルーニングによって違う地に巣立っていく。そうやって蜘蛛の子孫は残されていくのです。