クラシック音楽は星の数ほどあれど、本物の大砲楽器として指定している曲は恐らくこれだけでしょう。その曲とは、チャイコフスキーが作曲した序曲『1812年』という曲です。

序曲1812年

この曲はナポレオンがロシア遠征をした内容がテーマになっています。ナポレオン率いるフランス帝国軍がロシア帝国に侵攻しましたが、結果的に大敗を期してしまいます。そんな戦争をテーマにしているため、負けた国であるフランスでは、この曲はほとんど演奏されないのだとか。

また、この曲のクライマックスでは、本物の大砲を撃ち鳴らすというパートがあり、楽譜にも「大砲」と記載されているのです。多くの場合は大太鼓などで代用されますが、日本では陸上自衛隊の野外行事で空包を用いて演奏されます。