シンデレラ』といえば、ガラスの靴がきっかけで王子様と結ばれるハッピーエンドなお話です。物語は義母や姉妹からひどい扱いを受けているシーンからスタートしますが、実はこれ以前のエピソードが存在します。その中で、シンデレラは自分の母親を殺害したのです。

シンデレラの完全犯罪

『シンデレラ』はイタリアの作家・バジーレが書いた『五日物語』という中の『灰かぶり猫』というお話がもとになっています。この『灰かぶり猫』の導入は、主人公が意地悪な2番目のお母さんを殺害するシーンから始まります。この主人公とは言うまでもなく後のシンデレラです。その経緯を描いたのが『灰かぶり猫』という作品になります。

最初の母親を亡くしたシンデレラは父親と二人で過ごしていましたが、父親は再婚をしました。この2番目の母親はひどく意地悪で、シンデレラをイジメていたのです。その様子を家庭教師をしていた女性に相談すると、その女性は「母を殺しなさい」と言い、殺害方法まで示してきたのです。シンデレラはその通りに犯行を実行し、2番目の母親を殺害したのです。

このことは周囲にバレることはなく、完全犯罪となりました。そして、助言をした家庭教師の女性と、シンデレラの父親が結ばれることになります。この3番目の母親となった女性には6人の子どもがおり、ここから皆さんがよく知る『シンデレラ』のストーリーへと展開していくのです。