モカやキリマンジャロ、マンデリンなどから最高級のブルーマウンテンまで、コーヒーの種類は複数あります。しかし本来、コーヒー豆種類はたったの二種類しかないといいます。

コーヒー豆のルーツ

コーヒーは原産地のエチオピアから世界中に広がり、現在では世界60数カ国で生産されています。赤道を挟んだ北回帰線と南回帰線の間のコーヒーベルトと呼ばれる地域でのみ栽培されているコーヒー豆は、生産地によって味や香りなどに特徴があります。前述したコーヒー豆の名前は、どの地域で生産されたコーヒー豆なのかを判別する呼称にすぎません。いわばブランド名のようなものです。モカはエチオピア産、キリマンジャロはタンザニア産、そしてブルーマウンテンはジャマイカ産というわけです。

現在世界中に流通しているコーヒー豆の品種は二種類しかありません。それがアラビカ種とロブスタ種です。

アラビカ種は酸味が強く、甘い香りがします。標高1000~2000mの熱帯高地での栽培に適しているという条件がある上、乾燥や病気にも弱く、栽培が難しい品種です。ロブスタ種は苦味が強く渋みがあり、こうばしい香りがあります。標高300~800mで育成することができ、病気などにも強いため栽培が容易な品種です。

世界シェアでいえば圧倒的にアラビカ種が勢力を握っていますが、私達が普段口にするコーヒーはロブスタ種が多いのかもしれません。ロブスタ種はその苦味が強いがため、インスタントコーヒーや缶コーヒーの原材料として使われることがほとんどだからです。コーヒー専門店やコーヒーに力を入れている喫茶店などでは本格的なアラビカ種のコーヒーが楽しめることでしょう。