昔ながらのチューインガムから歯の健康を意識したもの、板状のものから粒状のものまで、趣向も形状も様々なものがあるガムですが、身近にあるガムというお菓子は実はプラスチックで出来ていると聞いたらどう思いますか?

ガムの歴史

ガムの歴史は古く、元々は中央アメリカの先住民族がサポジラの樹液の塊を噛んでいたことに始まります。ガムの原料はサポジラに含まれるチクルという天然樹脂によるものです。このチクルの分子は伸び縮みする構造をしているため、ガム特有の弾力が生まれます。

しかし近年のガムの製造に用いられる樹脂は、天然樹脂のチクルではなく、サク酸ビニール樹脂という合成樹脂です。この合成樹脂に炭酸カルシウムを加えて堅さを持たせ、甘味料や香料を加えて味を付けています。

サク酸ビニール樹脂はプラスチックの仲間であり、ガムベースの他には木工用ボンドや洗濯ノリ、乳化剤、化粧品の基材などにも利用されています。