スーパーマーケットの野菜売り場にいくと、売られている野菜は様々な梱包がされています。全く何にも包まれていない野菜もありますが、ラップやビニールで梱包されている野菜も目立ちます。その中でも異彩を放っているのがレタスです。レタスだけはなぜかパリパリとしたフィルムが巻かれています。

レタスは繊細

このフィルムはポリスチレンというプラスチック樹脂でできています。これに対し、他の多くの野菜で使われているフィルムはポリプロピレンという素材で作られています。ポリスチレンはポリプロピレンに比べて水分や酸素の透過度が極めて高い性質を持っています。

レタスは水分を非常に多く含んだ野菜であり、レタスから発生した水蒸気を効率良く逃す必要があります。もし透過度の低い素材のフィルムを用いた場合、フィルムの内部で結露が発生してしまいます。レタスは水分を多く含んでいますが、水分で傷みやすいのです。しかもこのポリスチレンフィルムは、野菜の天敵でもある乾燥からも守ってくれる優れものなのです。

もちろん他の野菜も同様で、ポリスチレンフィルムで梱包するのが最善ですが、優秀な性質がゆえにコストが高いという欠点があります。そのため、傷みやすいレタス以外には使われていないのが現状です。