牛肉や豚肉にブランドがあるように、鶏肉にも「地鶏」という高級ブランドがあることが定着してきたのはまだ最近のことです。有名なところでは愛知県の名古屋コーチンや秋田県の比内地鶏がありますが、地鶏の「地」とは一体何を指しているのでしょうか。

地鶏になるためには

一般的には「地元名産」のことだと思われがちですが、地鶏になるためにはJAS法(農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律)で定められた厳しい条件をクリアする必要があります。

まず、親となる鶏の片方もしくは両方が、明治時代までに国内にいた在来種である必要があります。この在来種は現在で38種しかいません。飼育期間は75日以上が必須で、これは若鶏の2倍以上の期間です。そして28日目以降は屋外でゲージに閉じ込めず、1平方メートル当たり10羽以下で飼育しなければなりません。

地面に接して自由にのびのびと運動することで、美味しい鶏肉へとなるのです。つまり地鶏の「地」とは、「地面」を意味しているのです。