米が主食な日本人にとって、米の美味しさには敏感なもの。新米が出る季節になるとウキウキしますが、「今日のお米は古米だよ」と言われるとガッカリしてしまいます。美味しい新米もいつかは古米になってしまうもの。その境目はいつなのでしょうか。

新米と古米の定義

実は新米と古米の区別について、明確な定義はありません。しかし、日本で米穀の取り引きに関わる「米穀年度」という基準があることにはあります。前年11月1日~当年10月31日までを一区切りとし、この期間を過ぎたものは古米扱いになるというものです。米穀年度は収穫時期を基準にしたもので、かつては米の収穫が11月頃から始められていたため、11月1日が年度の始まりとされました。しかし昨今は収穫時期が9~10月に早期化されていることから、米穀年度のあり方というものが揺らいでいます。

ちなみに一般的にはその年に収穫されたものを「新米」、その米が翌年になると「古米」になります。そしてあまり知られてはいませんが、その古米がさらに来年まで持ち越されると「古々米」となり、もう一年経過すると「古々々米」、さらに一年経過で「古々々々米」という風に、「古」が年数分だけ付け加えられていくのです。