長イモはイモ類の中で唯一、生で食べることのできる芋です。長イモを摩り下ろして醤油をかけて食べるとろろ芋は、ご飯に相性バツグンですが、口の周りについてしまうと痒くてたまりません。なぜ痒みが襲ってくるのでしょうか。

とろろ芋の痒みの原因

動物や植物は必ず何らかの細胞によって、その姿が形作られています。とろろ芋の原料である長イモの場合、でんぷんを含んでいる普通の細胞と、でんぷんをほとんど含まない結晶細胞という特殊な細胞によってその働きが作られています。

この結晶細胞は「シュウ酸カルシウム」という物質がぎっしり詰まっており、シュウ酸カルシウムはまるで針のような形をしているのです。イモを摩り下ろすことで細胞が破壊され、中にある針のような物質が細胞の外へと出てしまい、皮膚につくことで痒みをもたらしてしまうのです。

ちなみにシュウ酸カルシウムは体には無害の物質ですので、食べること自体は何ら問題はありません。