日本のお城には必ずといっていいほど松の木が植えられています。これは兵糧攻めにあった際に松の木が非常食になるからと言われています。そんな中、熊本城はありとあらゆる箇所に、非常食が備え付けられ、食べられるお城ともいわれています。

熊本城に施された工夫

現在の熊本城は安土桃山時代後期から江戸時代初期にかけて、豊臣秀吉の家臣、加藤清正によって築城されました。

普通、畳には藁を用いて芯が作られますが、熊本城の畳の芯はいざという時に非常食になるサトイモを用いています。また、土壁のつなぎにもサトイモの茎が使われているほか、壁にはカンピョウが塗り込んであると言われています。

加藤清正は朝鮮出兵の際に、厳しい籠城生活を体験したことから、念入りに糧食の準備をしたのです。様々な箇所に食べ物を利用した熊本城は、まさに食べられるお城なのです。