薩摩藩(鹿児島県)出身である歴史の偉人といえば西郷隆盛です。坂本龍馬と手を取り合い、江戸幕府を終結させた立役者として、幕末に生きた人物です。体つきも大きく、力持ちでありながら優しい性格だったといいます。そんな西郷隆盛でも、さすがに怒っていいのでは?というエピソードがあります。

西郷隆盛の本名

先に述べた江戸幕府の倒幕は、明治維新として後世に語り継がれることになります。当時、明治維新の功績が認められ、明治天皇から位階(いかい)を受けることになりました。位階は、功績のある者などが国家から個人に与えられる栄典の一種です。

その届け出の際、西郷が不在だったために、代わりに同じ薩摩藩出身の親友である吉井 友実が代理で手続きを行うことになりました。その際、吉井は間違えて西郷の本名の「隆永(たかなが)」ではなく、西郷の父の本名である「隆盛」で申し出てしまったのです。

これが正式に受理されてしまい、西郷の位階は「隆盛」で登録されてしまい、天皇から授与されてしまいました。それに怒りの態度を表すでもなく、本名の隆永から隆盛へと名前を改ため、生き続けていくことになったのです。