現代日本においても、喫煙者は非常に肩身の狭い思いをしています。禁煙者からすればまさに煙たい存在である喫煙者は、いなくなってしまえばいいと思う方も多いでしょう。かつて14世紀〜20世紀にかけて存続していたオスマン帝国の第17代皇帝であるムラト4世の時代、喫煙つまりタバコを吸うことは死罪に値しました。

喫煙と死刑

1633年、イスタンブールで大規模な火災が発生しました。30時間も燃え続けたこの大火災は、都市の5分の1を焼失する結果となりました。火災の原因はタバコの燃えカスであったため、タバコを吸うことが禁止になったのです。しかし喫煙は依存性が高く、そう簡単に辞められるものではありません。

ムラトはしっかりと禁煙が守られているかどうか、変装をして自ら街を監視したとされます。そして違反者が見つかると即座に捕らえ、手足を切り落とした後に斬首刑に処しました。100万人いたとされる市民の内、3万人は何らかの形で処罰を受けたとされます。

タバコは確かに火災の原因になるだけでなく、受動喫煙による健康被害も立証されています。ここまでの処罰を受けることはないでしょうが、喫煙者はマナーを守って喫煙することを心がけなければなりません。