のび太ジャイアンは、言わずもがな人気アニメ『ドラえもん』に登場するキャラクターです。いじめっ子だけどじつは心優しい一面もあるジャイアンと、そのジャイアンにいつもいじめられているのび太という構図が展開されます。この二人になぞらえた病名が「のび太・ジャイアン症候群」なのですが、一体どのような病気なのでしょうか。

のび太・ジャイアン症候群とは

「のび太・ジャイアン症候群」とは、いわゆるADHDのことです。和名では「注意欠陥・多動性障害」といわれるこの病気は、落ち着いていることができないなどの「多動性」、思ったことをすぐ口にしてしまうなどの「衝動性」、忘れっぽいなどの「不注意」が頻発する症状が特徴的です。

「のび太・ジャイアン症候群」とは、このADHDの症状を、『ドラえもん』に登場するのび太とジャイアンになぞらえて例えられた造語なのです。

のび太型は不注意優勢型の場合を指し、些細なことで不機嫌になったり、気持ちが落ち込んでメソメソしたりするケースを指します。

ジャイアン型は多動・衝動性優勢型の場合を指し、自分の思い通りにならないと、すぐに不機嫌になり、怒りの感情をあらわにします。

もちろんのび太型とジャイアン型の両方のケースを抱えている患者さんも少なくはありません。

のび太とジャイアンは、ADHDにおける典型的なケースとして、このように紹介されているのです。