最低限、目の部分は開けられていることから名付けられている「目出し帽」は、多くの場合は口の部分も穴が開けられています。ドラマなどで銀行強盗をする犯人が目出し帽を被っている姿をイメージしますが、本来は身分を隠す覆面の役割として考案されたものではありません。

目出し帽の起源

目出し帽が誕生したのは1853年に開戦したクリミア戦争の最中とされます。翌年の1854年10月には、東ヨーロッパの海岸の街で戦いが勃発した際に、イギリス兵の妻たちが顔ごと覆う手編みのウール素材の帽子を編んだことによって誕生しました。戦いが勃発した街の名前であるバラクラバから、この帽子は「バラクラバ」と呼ばれるようになり、広く普及していきました。

現在では防寒の役割だけでなく、ガラス片や金属片、火花などから顔面を守るためにも用いられています。

しかし実際は犯罪に利用されるケースが多いことから、取扱店では販売の際には注意をしているそうです。