「さら湯は身の毒」という言葉があります。さら湯の“さら”とは“まっさら”のことで、まだ誰も入っていない一番風呂を指しています。誰も入っていないということはお湯もキレイで気持ちが良いものですが、身体に毒とはどういうことでしょうか。

一番風呂の危険性

一番風呂が身体に悪いとされるのには、大きく二つの根拠があります。

まずは「お湯が汚れていないから」です。え?と疑問に思う方も多いでしょう。お湯が汚れていないということは不純物が混じっていないということ。すると浸透圧の働きが強く出てしまい、体の表面からミネラルなどが溶け出してしまうのです。これが、肌がピリピリする感じに繋がっているのです。これを予防するためにはお湯を汚せばいいわけで、入浴剤などを入れて予防するという方法があります。

そして次に「ヒートショックによる身体への負担」です。一番風呂はお湯の温度が高く、浴室の温度が低い状態にあります。この温度差が身体へ大きな負担を与えるのです。つまりヒートショックが起こる危険性が高くなるのです。特に冬場は危険性が高くなり、心筋梗塞や脳梗塞などが起こってしまうことも珍しくありません。あらかじめ浴室を温めておけばいいので、入る直前にシャワーなどを出しっぱなしにするなどして、浴室の温度を上げておくと良いでしょう。