日本には最高裁判所、高等裁判所、地方裁判所、家庭裁判所、簡易裁判所があり、そこで人々に判決を言い渡す重要な役割を担うのが裁判官です。裁判官と言えば決まって黒い服を着ていますが、なぜ黒い色を着る決まりになったのでしょうか。

法服の色

この黒い服は「法服」といいます。以前は服装もバラバラで、なんとも見苦しいとされていたのですが、1890年2月に制定された裁判所構成法によって法服の着用が義務付けられました。法服はヨーロッパで既に使われていた黒色のガウンを参考に作られたと言われます。

この法服が黒いのにはしっかりと理由があります。それは「黒い色は他の何色にも染まることがない」ということ。人々を平等かつ公正に裁かなければいけない職務を全うする上で、とても大切な心構えが法服の色として表されているのです。