女性が下着を身につけるのは現代では当然のことと思いますが、実はその歴史は浅く、昭和初期までは普段着は和服であったこともあり、下着のラインが浮き出てしまうのが下品とされていたため、いわゆるノーパンが当たり前でした。

日本初のパンツ

歴史上で初めてとされるパンツは、紀元前3000年頃の羊で作られた衣類といわれていますが、女性用の専用のパンツが普及したのはそれから長い時間が経過した16世紀のイタリアでのことです。

日本では宮中に仕える女性が、風呂での仕事中に動きやすいようにと着ていた「湯巻」と呼ばれるスカートのような衣類が、日本で初めて着られていた下着と考えられています。しかしこれは現代でいうところの下着(パンツ)とは大きくかけ離れたものです。

16世期にイタリアで開発された女性用パンツは、南蛮貿易によってポルトガル船に乗せられて日本に入ってきたという記録があります。そしてそのパンツを手にしたとされるのが、天下統一を果たした武将、豊臣秀吉なのです。

とても不思議な衣類であると思ったことでしょうが、実際に秀吉本人が着用したことや、秀吉の奥さんに履かせたなどという記録は残っていません。