1964年にアメリカの教育心理学者のロバート・ローゼンタールが行った実験によると、人は期待をされるとその期待に応える成績を残しやすい傾向にある、という実験結果がでました。

ピグマリオン効果

つまり、学校では先生が生徒に「この子はできる子だ」と期待をかけて勉強を教えることによって、生徒はその期待に応え、好成績を出す傾向にあるというものです。ギリシャ神話の『変身物語』において、ピグマリオン王が恋をした彫像が、王の願いの通り、神の力によって人間になったという神話から「ピグマリオン効果」と名付けられました。

確かに生徒に期待を込めていれば、勉強を教える側も熱心になり、結果的に好成績はでやすい可能性はあります。しかしその場合は生徒ではなく、先生側に何かしらの効果があるのではないかとも捉えることができそうです。

逆に「こいつは何をやってもだめだ」という思いで接することにより、成績が落ちやすい傾向にあるということも、同じくロバート・ローゼンタールに提唱されました。この効果は「自分の意思で動く泥人形」という意味である「ゴーレム」から、「ゴーレム効果」と名付けられました。