領収書を発行した際に、宛名の欄に「上」と書くことを希望する人がいます。また、会社によっては「上」の領収書は認められないこともありますし、お店側も「上」では受け付けてくれない場合もあります。この「上」とは一体どういった意味を持つのでしょうか。

上様の意味

領収書を発行するということは、その金銭のやり取りは経費を使用するという意味になります。当然、税金うんぬんの話が関わってきますが、簡単に説明すると、領収書の宛名はその経費を必要とする会社名などでなくてはいけません。「上」はその会社名を省略した意味なのです。

そもそもなぜ省略の形が「上様」になったのかは諸説ありますが、時代劇で将軍を呼ぶときにも上様が使われるように、あくまでも敬称としての意味が強いようです。

それでは本当に領収書が「上」では通らないのかというとそうではありません。実際に法律上は問題はないですが、税務署の調査をスムーズに行うためには、やはり正式な会社名や個人名を書いたほうが好ましいようです。よくある「上様じゃ領収書は切れないよ」というやり取りは、あくまでもその会社内部のルールによるものなのです。