は中にある種を取り出すためには、外側の針状になったイガを剥かなければなりません。ほとんどの植物は、子孫を残すために種は地面に落ちますが、イガがあっては地面に種が触れないのではないでしょうか。

栗のイガの役目

そもそも栗の種は私たちが普段食べている部分です。実と思われがちですが、実の部分は薄い皮や外側の厚い皮のような部分になります。そしてイガは本当は皮になるのです。

よく観察すると、栗が熟して木から落ちた時点で、イガの一部はパックリと割れています。これは中の実や種が子孫を残すための準備が完了したサインでもあるわけです。

栗のイガは動物に食べられるのを防ぐためとも言われますが、有力なのは虫による被害を防ぐためとされます。栗にはゾウムシという虫がイガに穴を開けて卵を産みつけることがあります。しかしイガがなければもっと多くの虫の被害に遭い、種としての役目を果たせないことになると考えられています。