3月になり暖かな陽気に季節が変わりつつあります。寒いのが苦手な方にはこれからの季節は嬉しいものでしょうか、花粉症の方にとっては一番嫌な時期なのではないでしょうか。

毎年、今年の花粉の様子は。とアナウンスされますが、この予報データがどのようにして作られているか知っていますか?

今回の雑学では、アナログすぎる花粉予報についてご紹介します。

花粉とは

スギやヒノキなどの種子植物のおしべから出る粉状の細胞で、1つの細胞の大きさは10μm(0.01mm)という小ささです。この花粉が人体の目や鼻などの粘膜に触れると、くしゃみや鼻水などの症状を引き起こす可能性があります。これが花粉症です。

花粉予報のアナログな測定方法

現在でも多くの花粉予報に使われる測定方法が「ダーラム法」と呼ばれる測定方法です。これは1平方センチメートルに対して、何この花粉があるかによって、花粉濃度を予報する方法です。

ダーラム法がどのように行われるかというと、これが実にアナログ。ワセリンを塗ったプレパラートで空中にある花粉を回収し、顕微鏡で一つ一つ花粉の数を数えるのです。

ダーラム法によって数えられた花粉の数によって、次のように分別されます。

  • 0~9 – 少ない
  • 10~29 – やや多い
  • 30~49 – 多い
  • 50以上 – 非常に多い

このデータをもとに、花粉予報が出されているのです。
現在では花粉センサーといって、自動的にセンサーが花粉の濃度を割り出すシステムも存在していますが、このダーラム法もいぜん現役で活躍しているのです。