忠犬ハチ公像と共に渋谷駅の定番の待ち合わせスポットとなっているモヤイ像。しかし一体なぜ、こんな奇妙な形をしたモニュメントが渋谷駅前に存在するのか、正確に説明できる人は少ないのではないでしょうか。

モヤイ像って何?

東京都の南、約160kmに位置する伊豆諸島の島の一つである新島では、「抗火石(コーガ石)」という珍しい石が採れます。モヤイ像はこの抗火石を加工して作られています。1980年に、新島の東京都移管100周年を記念して、新島から渋谷区へ寄贈されたのが、このモヤイ像なのです。

「モヤイ」とは現在でも新島で使われ続けている方言で、「力を合わせる」や「助け合う」といった意味を持ちます。

チリのイースター島に点在するモアイ像に姿形が似ていることからもかけてありますが、本場のモアイ像には胴体があり、モヤイ像にはありません。また、モヤイ像は裏表で別々の表情をしている特殊なデザインになっています。モアイ像とは繋がりがあるようにみえて、実はそこまで深い関係性はもっていないのです。

ちなみにモヤイ像は渋谷駅だけでなく、東京都の蒲田駅、東京都竹芝桟橋のニューピア竹芝、茨城県石岡市の柏原池公園、静岡県下田市の道の駅開国下田みなとなどにも存在しているのです。