日本では選挙に参加するための選挙権は18歳から得られます。日本の若者は政治に興味がないといった意見を耳にすることがありますが、実際に総務省が発行しているデータによると、10代は47%、20代は36%の投票率を得ており、さほど低い数値でないことが分かります。しかし全年齢の平均がおよそ50%の日本に対して、オーストラリアの投票率はなんと90%を超えています。

オーストラリアの投票率のカラクリ

投票率が高い国のカラクリ、それは「義務投票制」という言葉にあります。これは字のごとく投票を義務化する制度のことですが、実際はそれだけではありません。投票を放棄した場合には罰則や罰金があるのです。オーストラリアの場合は日本円にしておよそ2000円の罰金。裁判所で争うとなるとさらに罰金は上がり、約5000円の罰金と裁判費用が掛かります。

このように罰則や罰金を厳格に用いている国はオーストラリアだけではありません。ウルグアイ、スイス、北朝鮮、ベルギーなど11カ国。罰則や罰金があるにはあるが厳格ではない国は13カ国。罰則がない国は7カ国。合計31カ国もの国が、選挙での投票を義務化しているのです。