現在のオリンピックの正式種目に採用されるためには、男子では4大陸75カ国以上、女子では3大陸40カ国以上で広く行われている競技のみが採用基準となります。このルールが制定される前だったので仕方はないですが、全く人気のなかった種目がありました。

オリンピックの不人気種目

その種目は「綱登り」。天井から吊るされた13mの綱を、体一つで登るという種目で、第1回アテネオリンピック、第3回セントルイスオリンピック、第8回パリオリンピック、第10回ロサンゼルスオリンピックの4大会で正式種目として採用されました。

第1回大会当初は綱を登るスピードと、登る際の姿勢が採点基準とされましたが、第3回大会では純粋にスピードだけの勝負となりました。第8回大会では再び姿勢の採点も復活しましたが、出場した選手22人全員が満点を出すという異例の事態になりました。

そして第10回大会ではアメリカ人選手3名、ハンガリー人選手2名の計5名しか出場しないという、全く人気のない種目となってしまい、オリンピックから姿を消したのです。