通常、タイヤの中には空気が入っています。小さな自転車から大きなトラックまで、タイヤの中に入っているのは共通して空気です。しかし飛行機のタイヤには窒素ガスが入っているのです。

安全性の確保の観点から

飛行機は離着陸時に高速で移動します。特に着陸時にはブレーキがかかることから高い摩擦力が加わり、タイヤの表面が高温になってしまいます。通常の空気が充填されていると、内部の圧力が変わったりすることが原因で、パンクや爆発の危険性があります。

空気中には水分が含まれ、上空を飛行時には-30℃以下にもなる世界では凍りついてしまう危険性があります。また、空気に含まれる酸素によってタイヤの品質が徐々に劣化してしまう可能性があります。

このような危険性を避けるため、飛行機のタイヤには窒素ガスが充填されているのです。飛行機の他、F1カーなどのレーシングカーにも窒素ガスが使用されています。また、現在ではメリットの多さから乗用車にも窒素ガスを注入してくれるガソリンスタンドもあるようです。