「もしあの娘が自分の彼女になったら」「空からお金が降ってこないかな」と、人間は日々想像妄想を繰り返しています。しかし「想像」と「妄想」の境目とはどこにあるのでしょうか。

想像と妄想の境目

想像とは、実際に体験していないことを思い描くことです。「想像どおりの結果」とは言いますが、「妄想どおりの結果」とは言わないように、その思い描く内容は現実的なことに限定されます。冒頭で述べた例文でいえば、「もしあの娘が自分の彼女になったら」と思い描くのは「想像」といえるでしょう。

一方の妄想とは、想像とは対称的に非現実的なことを思い描くことにあります。「空からお金が降ってくる」なんてことは日常ではまずあり得ないことですので、これは「妄想」と言えます。妄想の怖いところは、それを現実で起きていることだと思い込んでしまう精神疾患などが存在することです。想像は病気になりませんが、妄想は病気になり得るのです。