なぜ体温計は42℃までしか計れない?
動物は環境に関わらず体温を一定に保つことの出来る恒温動物と、周囲の環境に合わせて体温を変化させる変温動物とに分けられます。人間は恒温動物なので、人それぞれ平熱というものがあります。体温は病気を知るためのバロメーターですが、体温計は最高で42℃までしか計れません。これはなぜでしょうか。
体温計の表示上限
人間は体温が低すぎても高すぎてもいけません。一般的に体温が高くなる理由は「体内にいる病原体やウィルスと闘っているから」などと言われます。高熱が出た時は、体に何かしらの異常がある事を知ることができます。
しかし熱が42℃を超えてしまう場合、意識はもうろうとして物事を判断する能力が失われてしまいます。この状態が長く続くと、生命を維持するためのタンパク質が凝固し始め、最悪の場合は死に至ってしまいます。
つまり42℃を超えると生命を維持するのが極めて困難になってくるため、体温計ではエラーの表示が出てしまうのです。
前述した通り高熱は病原体と闘っているため、むやみやたらに熱を下げれば良いというわけではありません。しかし高すぎる熱の場合は速やかに病院で診察を受けるようにしましょう。