食事をたらふく食べて、もうお腹いっぱい!でもデザートは平気で食べちゃう。「デザートは“別腹”だからね」とよく言いますが、本当に別腹は存在するのでしょうか。

別腹は実在する

実際に人間に胃袋が二つあるわけもなく、デザート用のスペースが予め確保されているわけもありません。人間の食欲を制御するのは、胃袋の膨らみ方によってではなく、脳からの命令によって制御されています。

面白いことに、大好きな食べ物を目の前にすると、脳の視床下部からオレキシンというホルモンを分泌します。するとどうでしょうか、満腹だった胃袋のぜん動運動が促進され、胃袋にスペースが生まれるのです。これが“別腹”の正体なのです。

ちなみにオレキシンは「食欲」を意味する「orexis」から名付けられたホルモンですが、じつは食欲以外にも睡眠欲も制御することが判っています。もしオレキシンを分泌する細胞がなくなった場合、睡眠障害に陥ることも判明しています。